2020.02.29 13:09モイーズのパリ音楽院時代の教え子Claude DORGEUILLEの著した「THE FRENCH FLUTE SCHOOL」という本は僕のモイーズ研究にとって大切な資料となっているが、この書物の中に歴代の教授と毎年の1等賞をとった生徒の名前とコンクールの課題曲の一覧表がある。これを見れば、モイーズがパリ音楽院の教授であったときの最も優秀だった生徒達が一目瞭然にわかる。モ...
2020.02.26 14:35モイーズとヒトラー「Kirioさん、モイーズとヒトラーって同じ年に生まれたって知ってた?」 先日、ある方からこう言われたときは正直、大変なショックを受けた。4月20日がヒトラーの誕生日だったらしい。そしてヒトラーは今年(1999年)、生誕110年を迎える。モイーズもしかり・・・。 モイーズが第2次大戦後、ヨーロッパに見切りをつけてアメリカに渡ったのは、モイ...
2020.02.17 12:35深尾 須磨子 詩人、深尾須磨子(1888~1974)が渡欧の際に全盛時代のマルセル・モイーズにフルートを師事したことは有名な話だ。彼女は随筆の中で、しばしばそのことに触れている。 1930年(昭和5年)、毎日新聞社の特派員として声楽家・荻野綾子とともに渡欧した深尾は、荻野がパリでレコードの吹き込みをした際に、オーケストラの一員として参加していたモイー...
2020.02.11 03:06モイーズとランパル『もし、モイーズがモーゼを連想させるmoyseという名前でなかったら。第2次世界大戦後もフランスにとどまっていたら。世界の、フランスのフルート界はどうだったのか?』 こんなことは、想像しても意味がない。戦時中、ナチス・ドイツへの反発から音楽院で教えることを拒んだあたりで、戦後になってモイーズの名声に陰りが出る布石は打たれていたのだ。しかし...
2020.02.08 02:35パリ音楽院管弦楽団歴代指揮者 L'orchestre de la societe des concerts du conservatoire がパリ音楽院の正式な名前です。「パリ音楽院演奏会協会管弦楽団」とでもいう意味でしょうか。 この近・現代フランスを代表するオーケストラは、1828年アブネックを初代指揮者に発足しています。僕は、学生時代に学校の図書館で歴代指...
2020.02.04 03:47カルメン間奏曲1928年に録音された「カルメン間奏曲」のSP盤にはモイーズの名前はクレジットされていません。このディスクは、パリ・オペラコミック座の歌手たちによる、歌劇「カルメン」の抜粋盤の中の1枚です。このセットは一度に全部録音されたわけではなく、ほとんどがエリー・コーエンの指揮によるものですが、中にはフィリップ・ゴーベールが指揮したものが含まれたり...
2020.02.03 00:03モイーズ全盛期のライブ録音モイーズ全盛期のライヴ録音があります。録音年表の部屋をよお~くごらんになった方はもうご存じかと思いますが、1934年、コペンハーゲンでラジオ放送のためにディスク録音されたものが1983年にdanacodeというレーベルからLPに復刻されました。
2020.02.01 07:00モイーズのソロ初録音 モイーズのソロ初録音は1927年で「ヴェニスの謝肉祭」「アルルの女~メヌエット」だということは有名な事実なのですが、これは完璧じゃない。確かにこの2曲が収録されたフランス・グラモフォンのSP盤は大変なヒットで、世界中で売れたらしい。しかし、実はこの録音は4面がセットで行われています。それは、 グルック/オルフェオとエウリディーチェ...