CD紹介

〜入門者の部屋〜


巨匠マルセル・モイーズ大全集

THE COMPLETE WORKS OF THE GREAT FLUTIST

MGCD-1001~1005(5枚組)村松楽器販売株式会社

収録曲

・THE FRENCH FLUTE SCHOOL AT HOME(DISC1)

・TONE DEVELOPMENT THROUGH INTERPRETATION(DISC2)

・DISC3

・DISC4

・DISC5

(室長のちょっと多い一言)

もうお馴染みの全集。これにケチをつけたらもう!!僕がSPレコードを集め始めたのはこの復刻のLPを入手した後のフラストレーションからです。だって~、録音年、原盤のレーベルなどが解説書に何も書いてない。伴奏pfのG.Truc(トリュック)がTrue(トゥルー)と間違っている。(これCDになってもまだなおしてないぞ~!)でもCDになって音質は良くなった。SP復刻にありがちな痩せた音ではなく、しっかりとした肉太な音。さすが相沢昭八郎先生の録音監修。だけど先生、挨拶文で「メンゲルベルク指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管のSPの笛吹きはモイーズ以外に考えられない」はいけません!あれはバルワーザーさんだって!木管フルートの名手であのオーケストラの看板奏者だよ。でも、このセットにはここでしか聴けない貴重な曲目がたくさん。だからこそ、もうちょっとしっかりとした解説が欲しい。解説になってないよ....。特に"ToneDevelpoment"に関してああいう「~のための練習です」みたいな説明はMoyseも望んでいないと思うんだけど・・・。学習者も結構これ買ってるんだから。この楽器の老舗なんだからしっかりしてよ~!!



マルセル・モイーズの芸術

TOCE-7491-94(4枚組)東芝EMI株式会社

収録曲

・管弦楽組曲第2番

・ブランデンブルグ協奏曲第4番

・ブランデンブルグ協奏曲第5番

          (バッハ)

・フルート協奏曲第1番

・フルート協奏曲第2番

・フルートとハープのための協奏曲
        (モーツァルト)

・精霊の踊り(グルック)

・ユモレスク(ドヴォルザーク)

・メヌエット(ビゼー)

・ハンガリア田園幻想曲(ドップラー)

・ナポリ民謡(ジュナン)

・ヴェニスの謝肉祭(ジュナン)

・フルート、ハープとヴィオラのためのソナタ(ドビュッシー)

・室内ソナタ(ピエルネ)

・序奏とアレグロ(ラヴェル)

・フルート協奏曲~第1楽章(イベール)

・アンダンテ・パストラール(タファネル)

・シランクス(ドビュッシー)

(室長のちょっと多い一言)

さすがヨーロッパの重要なレーベルを支配するEMIグループ!という感じですね。録音年も一応書いてある。そりゃそうだ、自分が版権持ってる原盤の復刻だもの!ちなみにこの中に含まれるレーベルはコロムビア、フランスグラモフォン、オデオン、HMV、フランスHMVなど。ほとんどこのセットのために復刻し直したという力の入れ具合なんだけど、フルートハープなんかは原盤が悪すぎ。モーツァルトはGRシリーズの復刻はモイーズ自身が一番気に入っていたという出来のはずなのにどうして、以前の自社のマスターを使わなかったのよ~。ユモレスクはご丁寧にピアノ版の調に合わせて半音下げ復刻。ロックギターじゃないんだから!それにイベールのコンチェルトは村松さんに倣って1楽章のみだ。どうして?ちゃんと原盤には全曲入ってるじゃないの。ああ!私に言ってくれたら身を粉にしてお手伝いしたのに~。シクシク....。それと、「ナポリ民謡」だけがなぜか疑似ステレオで入っている!これって....なんか聴いたことがある音だよな~。私が時々DSP装置を使って遊ぶ「SPレコードによるバーチャルライブごっこ」の音にそっくり。この曲はよく遊んでいたし、大草分けの大先生にもカセットを送ってあげたりしたこともあったし...えっ!!!...まさか...。


MOYSE plays MOZART

GEMM CD 9118 Pearl

収録曲

・フルート協奏曲第1番

・フルート協奏曲第2番

・フルートとハープのための協奏曲(モーツァルト)

(室長のちょっと多い一言)

やはり復刻の雄はさすがですね。録音年はあたりまえ、ちゃんと原盤のマトリクス番号も明記されている。これってSP盤の中央の余白部分に刻印されている背番号のようなもの。マニアにはどうしても必要なものなんです。そしてカデンツアも誰の作かが明記されてる。う~んまいりました。音もPearlさん特有のあまりノイズを取りすぎない素直なもの。これに比べると楽器屋さんの復刻は少しイヂリすぎかも。あそこまで音を調整すると復刻じゃなくて、リメイクに近くなってしまうかも。


Marcel MOYSE

MOZART 3 Concertos 1930-1936

LYS307 DANTE

収録曲

・フルート協奏曲第2番

・フルートとハープのための協奏曲

・フルート協奏曲第1番

      (モーツァルト)

(室長のちょっと多い一言)

これも最近興味深い復刻が多いダンテさんだけあって、ブックレットはしっかりしている。しかも、こちらは第2番以外には録音の年月日まで明記されている。これですよ~!誕生日の書いてない履歴書なんてだめでしょう?録音だって同じなんだから。このブックレットはまたモイーズの写真が1ページおきに挿入されていてマニアにはたまりませんな~。あとは僕が英語堪能だったらね~、いったいどんなことが書いてあるんだろう??だれか翻訳して~!音質もしっかりしてます。


「荒城の月」マルセル・モイーズの至芸第1集

YMCD-1005 山野楽器/制作 東芝EMI

収録曲

・荒城の月(滝 廉太郎)

・からたちの花(山田耕筰)

・宵待草(多 忠亮)

・花嫁人形(杉山長谷夫)

・ライ麦畑を通り抜け(民謡)

・無伴奏フルートのための小品(イベール)

・アンダンテ・カンタービレ(チャイコフスキー)

・ユモレスク(ドヴォルザーク)

・セレナード(ドリゴ)

・ハンガリア田園幻想曲(ドップラー)

・スイス民謡(ベーム)

・牧歌(ゴダール)

・ナポリ民謡(ジュナン)

・シランクス(ドビュッシー)

・ヴェニスの謝肉祭(ジュナン)

・アンダンテ・パストラール(タファネル)

・メヌエット(ビゼー)

・精霊の踊り(グルック)

(室長のちょっと多い一言)

このCDはしっかりしてます。一応録音年が明記されています。間違いは一カ所しかありません。むむむ!と思い、僕は山野楽器に「この解説書いた人紹介して下さい!」とお願いしました。そうしたら、東芝EMIの制作の方を紹介してくれて、色々お話をお聞きすることが出来ました。結局、ひょっとすると、この録音年のデータは出所が僕かもしれないという結論に達しました。(事実は闇の中ですが)だとすると、回り回って自分のデータだったわけで、そりゃぁ「むむむ」って思うわけですよね。がっかり。でも、この時の縁が後に第2集につながるわけで、世の中何があるかわかりません。一連の日本のメロディーが入っているのと、バッハのサラバンドなどは貴重です。例によってユモレスクは半音下げ復刻です。ロックギターじゃないって!!(笑)ブックレットのモイーズの略歴、曲目解説はよくまとまっていて初心者の方にもお勧めできるなかなかのもの企画された方々のインテリジェンスがうかがえます。解説っていうのは自分が面白がってちゃだめなんですね、大御所さま!!


「精霊の踊り」マルセル・モイーズの至芸第2集

YMCD-1019 山野楽器/制作 東芝EMI

(室長執筆の曲目解説付き!)

収録曲

・精霊の踊り(グルック)

・ソナタト長調~メヌエットとアレグロ(ヘンデル)

・管弦楽組曲~ポロネーズとバディネリ(バッハ)

・スケルツェッティーノ(タファネル)

・ファンタジー(G・ユー)

・3つの小品(フェルー)

・フルーティスト達(ルーセル)

・愛のうぐいす(クープラン)

・ユモレスク(ドヴォルザーク)

・小川のほとり(ヴェッツガー)

・白鳥(サン=サーンス)

・ハンガリー田園幻想曲【第1回録音】(ドップラー)

・カルメン幻想曲(ボルヌ)

・ガンの思い出(セゲール)

・精霊の踊り(グルック)

(室長のちょっと多い一言)

この中で間違いなく世界初復刻は、セゲール、タファネルです。ひょっとしたらバッハもそうかもしれません。CD解説にも書きましたが、タファネルはアンダンテ・パストラールと同時に録音されているのですが、なぜか別々の盤に別れて発売されてしまったのです。出来れば、本来1つの曲なのですから、続けて聞きたいですよね。セゲールの曲は「ギャンの思い出」としたほうがよかったですかね。これ地名なんです。最後の方のトリプルタンギングかフラッターかわからないですけど、すさまじい舌技には舌を巻きます。バッハのポロネーズとバディネリはブッシュのオーケストラとの共演とは異なるテンポです。りりしい演奏です。ルーセル、フェルー、ボルヌはクリストファ・N・野沢氏のコレクションです。やるな~!

他はSonoreスタジオでのデジタル・マスタリング(DAT)です。だからちょっと音質はEMIスタジオのものに比べて落ちます。(あたりまえ~)でも、まあそこはモイーズヲタクに免じて許して下さいね。

ああ、あの世でモイーズ氏に会うのが楽しみです。いっぱい話したいことがあるんですよ。


〜マニアの部屋〜

COMPOSERS in Person

HONEGGER.POULENC

EMI CLASSICS   7243 5 55036 2 6

収録曲

Arthur Honegger

1.Pastrale d'ete

      Honegger.cond.  Orchestre 1931 

2.Concerto for Cello

     vc.Marechal   Honegger.cond.

     Societe des Concerts du Conservatoire 1943

Francis Poulenc

1.Trois mouvements perpetuels 1928

2.Trio for oboe, bassoon,and piano 1928

3.Deux Novelettes 1932

4.Nocturnes 1934

5.Improvisations 1934

6.Aubade 1930

     Piano:F. Poulenc

(室長のマニアな一言)

この中で、お目当ては最後の「Aubade」です。邦題は「朝の歌」でピアノを作者自身が受け持ち、オーケストラはストララム指揮コンセール・ストララム管弦楽団です。このオーケストラの首席奏者は言わずとしれた、マルセル・モイーズ。

この演奏はモイーズだと思うよ。うん、たぶんモイーズ。モイーズでないとしたら、誰なのよ?ということはモイーズだよ。

他にオネゲルの指揮による自作。

プーランクのピアノはなかなか。僕には少しドライで乾燥しすぎたピアノだけど、こういうのをお洒落って言う人は多いと思うな~。


COMPOSERS in Person

Igor Stravinsky

EMI CLASSICS   CDS 7 54607 2

収録曲

1.Les Noces

      sop.K.Winter tenor.P.Jones

      cond.Igor.Stravinsky

2.Octet for wind instruments

      fl.M.Moyse cl.E.Godeau Bn.Dherin,Piard etc.

      cond.Igor.Stravinsky

3.Capriccio for piano and Orchestra

      pf.Igor Stravinsky

      cond.Ernest Ansermet  Concert Straram Orchestra

4.Symphony of Psalms

      Alexis Vlassov Choir

      cond.Igor.Stravinsky  Concert Straram Orchestr

5.Pastorale

      vn.Samuel.Dushkin etc.

      cond.Igor.Stravinsky

6.L'Oiseau de feu~Scherzo,Berceuse

7.Petrushka~Dance russe

8.Le Chant du rossignol

     vn.Samuel.Dushkin pf.Igor.Stravinsky

9.Rag-timefor11instruments

    Cimbalon.Aladar Racz

    Vn.Charmy,Valant Va.Ginot cla.Godeau etc.

    cond.Igor Stravinsky

10.Piano Rag-music

     pf.Igor Stravinsky

    その他4曲

(室長のマニアな一言)

このCDの目玉はストラヴィンスキーの指揮による「オクテット」です。この録音セッションの写真を見たことがありますが、モイーズがちゃんと写っていました。他にはコンセール・ストララム管弦楽団2タイトル。ストラヴィンスキー指揮による自作「詩篇交響曲」とアンセルメ指揮による「カプリッチョ」です。「詩篇」は年表の部屋で「ダブル・フーガ」部分でのモイーズの演奏を聴くことが出来ます。(年表の部屋の音源はこのCDではなく、オリジナルSPからのものです)アンセルメはロシアバレエ団との関係が深く、ここではストラヴィンスキー自身のピアノソロのバックをつとめているわけです。アンセルメがバレエ音楽に強いルーツはロシアバレエ団にあったんですね。

CDは2枚組です。音質はCD復刻とは思えないような鮮明さです。


Claude Debbusy

An Anthorogy of Instrumental Music

GEMM CD 9348 Pearl

収録曲

1.Sonata for Flute,Viola and Harp

      fl.M.Moyse ,Va.Ginot,hp.Laskune

2.Sonota for Cello and piano

     vc.Maurice Marechal   pf.Robert Casadesus

3.Sonota for Violin and piano

     vn.jacques Thibaud  pf.Arfred Cortot

4.Dancs Sacree et Dance Profane

    hp.Laskine cond.Coppola Symphony Orchestra

5.Rapsody for Saxophone and Orchestra

    sax.Maurice Viard  cond.Coppola Symphony Orchestra

(室長のマニアな一言)
ドビュッシーの作品を集めたアンソロジー。モイーズの演奏は第1曲目に入ってます。このソナタは2回録音されていますが、これは最初のオデオンへのもの、10インチ盤です。フルートとヴィオラというのは、なかなか合いますね。

他もいいですよ~。マレシャルのチェロにティボー&コルトーのソナタ。ラスキーヌも若い頃の演奏ですね。

さすが復刻専門店という感じのもんくのつけようのない選曲です。


L'0rchestre de Paris

L'Orchestre de la Societe des concert du Conservatoire

VG 665 665 001 Vogue

収録曲

フィリップ・ゴーベール指揮

1.フィガロの結婚序曲(モーツァルト)

2.シュエラザード(R=コルサコフ)

3.ニュルンベルグのマイスタージンガー前奏曲(ワーグナー)

4.魔法使いの弟子(デュカ)

5.オンファールの水車(サン=サーンス)

6.シチリアーノ(フォーレ)

7.夜想曲(ドビュッシー)

8.ラ・ペリ(デュカ)

9.ラ・ヴァルス(ラヴェル)

メッサージェ指揮

1.ノアの方舟~前奏曲(サン=サーンス)

2.シルヴィア~(ドリーブ)

コッポラ指揮

1.ナムーナ第1組曲(ラロ)

2.歌劇「シグール」序曲(レイエール)

3.愉快なマーチ(シャブリエ)

4.交響曲変ホ長調(ショーソン)

5.交響的変奏曲「イスタール」(ダンディ)

6.交響詩「海」(ドビュッシー)

7.夜想曲(ドビュッシー)

8.聖セバスティアンの殉教(ドビュッシー)

9.ダフニスとクロエ第1組曲(ラヴェル)

10.マ・メール・ロア(ラヴェル)

11.クープランの墓(ラヴェル)

12.子供の領分(ドビュッシー~コッポラ)

13.グラナダの夕べ( 同上 )

ブルーノ・ワルター指揮

1.「魔笛」序曲(モーツァルト)

2.交響曲第4番(シューマン)

3.コンチェルト・グロッソ(ヘンデル)

4.こうもり序曲(J・シュトラウス)

(室長のマニアな一言)

これはもう劇物指定すべきです。こんなものが市販されてもいいのだろうか?と私は思いました。いえいえ、非合法なものではありませんよ、あまりに宝の山すぎてにわかには信じがたいCDだということです。

メッサージェ、ワルター指揮のものは??モイーズは見あたらない感じです。ゴーベール、コッポラ指揮の中にはもう!!特にコッポラ指揮の「ナムーナ」でのソロは「すげ~!!」こういう笛吹きだったんですね。モイーズのソロが始まる少し前からオーケストラの空気が変わってくるのがわかります。なんていうんだろう、舞台が出来上がってゆく感じです。そしてモイーズのりりしいソロ。モイーズはけっして全体のペースを乱さないですし、でも逆にオーケストラ全体を引っ張ってゆく感じがします。オーケストラ全体に尊敬されていたんだろうな~。


PIERO COPPLA CONDUCTS

Saint=Saens Ravel Honegger

3-7702-2 H1 KOCH/Histric

収録曲

1.高貴で感傷的なワルツ(ラヴェル)

2.ボレロ(ラヴェル)

3.パシフィック231(オネゲル)

4.交響曲第3番(サン=サーンス)

       ピエロ・コッポラ指揮 
              パリ音楽院管弦楽団(1)

              交響楽団(2.3.4)

(室長のマニアな一言)

コッポラ指揮の演奏を集めたCDです。コッポラさんは何でもきちんとこなしますね。ボレロはブログの「ボレロの初録音」https://marcel-moyse.amebaownd.com/posts/7668941で触れていますから読んでみて下さい。このソロはモイーズだと思う。思いたい!

サン=サーンスもこの録音は1930年の録音だけど、なかなかオルガンのスケール感が出ています。


L'Incomparable

GEORGES THILL

UCD 16727 FORLANE

収録曲

1.HERODIADE(Massenet)

2.AIDA(Verdi)

3.LA JUIVE(Halevy)

4.ALCESTE(Gluck)

5.LE CID(Massenet)

6.LES HUGUENOTS(Meyerbeer)

7.PAILASSE(Leoncavallo)

8.LOHENGRIN(Wagner)

9.LA TRAVIATA(Verdi)

10.GUILLAUME TELL(Rossini)

11.JOSEPH(Mehul)

12.SAPHO(Massenet)

13.ROMEO ET JULIETTE(Gounod)

14.FORTUNIO(Messager)

15.L'ATAQUE DU MOULIN(Bruneau)

(室長のマニアな一言)
これは超マニア向けかな~。いえいえ、いいテノールですよ、ジョルジュ・ティルは。モイーズは好きだったでしょうね。1927~31年にかけてティルが録音したオペラのアリアをあつめたものです。蓄音機の部屋で少し触れましたが、このCDの12,14,15トラックの曲名はモイーズの出版した「トーン・ディヴェロップメント・スルー・インタープリテイション」(演奏を通じての音の発展)という曲集をさらったことがある笛吹きは、「あ!」と思われるでしょう。そう、あの中の曲で、モイーズ自身がプライベート・レコード(ムラマツの復刻CDに収録)にも吹き込んでいた、あの曲です。